※IBD(Inflammatory Bowel Disease):炎症性腸疾患。一般に潰瘍性大腸炎とクローン病のこと。

日常生活で注意することは?

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専門医が監修

長堀 正和  先生

長堀 正和 先生

東京医科歯科大学病院
臨床試験管理センター 准教授

ご所属名・役職名は2022年7月20日時点のものです。

寛解期であれば、基本的に日常生活に大きな制限はありません。

寛解期には、基本的に制限なく仕事や学校生活が可能

寛解期では、原則として仕事や学校生活を制限する必要はありません。疲労がたまらない程度の適度な運動は病気の活動性を低下させ、精神的ストレスを軽減するという報告もあります。ただし、心身の強い負担になるような運動は避けましょう。

寛解期の食事では神経質になる必要はなし

潰瘍性大腸炎では、それほど神経質にならなくても大丈夫といわれていますが、患者さんによって病気の状態が異なるため、食べると調子が悪くなる食品も異なります。極端な制限を行うのではなく、自分に合う食べ物・合わない食べ物を見極めることが大切です。また、体調がよくないときは、食事の量や内容を見直してみましょう。

適量であれば寛解期の飲酒は問題なし

飲酒が潰瘍性大腸炎に及ぼす影響については明らかではありませんが、少なくとも寛解期であれば適量の飲酒は問題ないと考えられています。

潰瘍性大腸炎の患者さんの妊娠・出産は可能

多くの潰瘍性大腸炎の患者さんが妊娠・出産を経験しています。寛解期であれば経過は良好であることが多いようです。主治医の先生と相談しながら、再燃を予防するために治療を続けることが大切です。
妊娠中の薬物治療は、基本的に胎児への影響を考慮しながら潰瘍性大腸炎の悪化を防ぐために十分な治療をします。薬の服用についてはご自身で判断せず、主治医に相談しましょう。

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