※IBD(Inflammatory Bowel Disease):炎症性腸疾患。一般に潰瘍性大腸炎とクローン病のこと。

海外、大丈夫?でもやっぱり行きたい!

海外、大丈夫?
でもやっぱり行きたい!

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専門医が回答

横山薫 先生

横山薫 先生

北里大学医学部 消化器内科学 講師

日常とは違った経験ができる旅行は、気分転換やストレス解消にうってつけ。国内、海外へと足を延ばしている先輩たちに、旅行を楽しむためのノウハウや注意点を聞いてみました。

食に配慮するツアーでカンボジアへ女性30代 クローン病歴4年

クローン病と診断されて海外にはずっと行っていなかったのですが、ちょっと冒険をしたくなって、カンボジアにひとりで行きました。参加したのが、食事制限に配慮してくれるツアーで「こういう病気を持っていて、こういうものしか食べられないけど大丈夫ですか」と相談したら「おなかにやさしい料理もあるので、きっと大丈夫ですよ」と。この旅行を機に、グアムにもひとりで行きました。

タイ料理を満喫男性20代 潰瘍性大腸炎歴3年

初めてのタイ旅行のときは、出発するまで、衛生面や食事が心配でした。でも、実際に行ってみたら、おなかにやさしい料理が意外に多くて。海外旅行でも、現地で探せばどうにかなるなと、楽観的に考えられるようになりました。

妹のハワイ挙式に参加男性30代 クローン病歴3年

妹の海外挙式に参加するためにハワイへ。飛行機に長時間乗るので、疲れないように事前に体調を整えました。不安だったのは食事。でも、日本食のレストランはもちろん、おにぎりのテイクアウトやお弁当屋さんなどもあったので、外食ではなくて、買ってきたものをホテルで食べたりもしました。念のため、ゼリーなども持って行きました。

妹のハワイ挙式に参加

気楽に海外ひとり旅女性30代 クローン病歴4年

海外旅行には、ひとりで行っています。友達と一緒だと、ついつられて「これが食べたい」「あれが食べたい」となってしまうし、周りに合わせるのもつらくて。だったら、ひとりで行く方が気楽でいいかなと思います。

気楽に海外ひとり旅

体調管理でバスツアーを乗り切る男性30代 クローン病歴18年

海外で現地のバスツアーに参加するときは、できる限りトイレに行きたくならないように、朝、きっちり体調を整えるように気をつけました。海外から戻ってくると日本が一番だと思いますが、まだ見ていない所がいっぱいあるし、海外の大自然も好きだし、これからも行きたいです。

仲間とキャンプを楽しむ男性20代 潰瘍性大腸炎歴3年

友達や彼女を誘って、車でキャンプなどに行っています。汚いところは嫌だから、ちゃんとしたトイレのあるところを探して、すぐにきれいなトイレに駆け込めるようにしています。

仲間とキャンプを楽しむ

雄大な北海道をひとり旅男性20代 潰瘍性大腸炎歴5年

下痢がひどくてふさぎ込んでいた時期もありましたが、少し症状が改善してきたころ、思いきって北海道にひとり旅へ。雄大な自然に触れてストレスが解消できました。ひとりだと好きなときに好きな場所に行けるのがいいですね。食事も海鮮を選べば刺激も少なくて問題ありませんでした。

海外でトイレが見つからず……男性30代 潰瘍性大腸炎歴3年

海外で地方に行ったとき、おなかが痛くなったけど、トイレが見つからず、しかたなく屋外で……。その時はサイアクでしたが、今となっては笑い話です。それ以来、旅行には紙オムツを携帯して行ってます。

携帯用洗浄器を持参 男性30代 クローン病歴18年

今までに、マルタ島やニュージーランドに旅行しました。海外には、もちろん成分栄養剤を持っていくし、携帯用のおしり洗浄器も持っていきます。

海外トイレ事情男性40代 潰瘍性大腸炎歴24年

卒業旅行で、モロッコに行きました。モロッコのトイレは、洋式だけど便座がなくて、筋トレでいう“空気イス“の状態。他の友達よりもトイレに行く回数が多くて、そのときは本当に苦労しました。次回海外に行くときは、そういうところはちゃんと下調べをしてから行きたいですね。お尻が痛くなったりするので、温水洗浄便座がないところであれば、携帯用の洗浄器を持っていくとか対策を立てたいです。

トイレチェックは欠かさずに女性10代 潰瘍性大腸炎歴4年

毎年沖縄に行っています。いつも行くビーチは、近くにトイレがあって、場所も覚えています。初めての場所に行くときは、周囲を探検。この駅はここから降りるとトイレがあるとか、この階のほうがトイレはきれいだとか。車で家族旅行に行くときは、いつでもトイレに行けるように、パーキングエリアのたびに家族が寄ってくれます。

長時間フライトで体調崩す男性30代 クローン病歴18年

高校受験が終わった後、家族で海外旅行に行ったのですが、旅行の途中でつらくなり、帰国後入院してしまいました。往復とも12時間以上飛行機に乗ったのと、慣れない環境で1週間過ごしたのが、体力的にすごく負担になったのだと思います。

専門医からのアドバイス

横山薫 先生 北里大学医学部 消化器内科学 講師

ご所属名・役職名は2022年7月13日時点のものです。

旅行で日常生活とは違う場所へ出かけることは良い気分転換になります。ただ、知らない場所や移動中のトイレのことが気になって出かけるのをためらってしまう方もいらっしゃるかもしれません。最近は駅や空港、観光地など施設の案内図をネットで調べることが出来るようになってきていますので、トイレの場所を事前に調べておくと良いでしょう。また、乗換えの時間などは余裕を持ったスケジュールを組むようにしましょう。旅行中の食事は楽しみの1つですが、暴飲暴食をしないようにし、衛生状態が悪い場所では水や氷にも注意しましょう。食事内容も事前に避けて欲しい食材をリクエストできることが多くなっていますので、問い合わせてみてはいかがでしょうか。何より大切なことは、旅行中も薬は持参し、内服を忘れないようすることです。長期の旅行に出かける場合は、主治医に相談し対処法を聞いておくようにしましょう。

※病歴は症状の認識ではなく、医師の診断を受けてからの年数です。
※掲載しているコメントは個人の意見であり、すべての方に当てはまるわけではありません。

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