その他

友人や家族からかけられてうれしかった言葉、病気とうまく付き合えるきっかけとなったできごと…。先輩患者さんたちが「うれしい」と感じたサポートを紹介します。

普通に接してくれた
ことがうれしい

女性10代

潰瘍性大腸炎

歴4年
潰瘍性大腸炎のことは、友達にはオープンに話してました。友達からは特に何もなく「そうなんだ~」ぐらいの反応で。友達は普通に接してくれて、どんなに回数が多くても気兼ねなく「トイレ行ってくるね」と言える状況が良かったな。友達にしてもらったことは、愚痴を聞いてもらうことと、大好きな炭酸飲料が飲めなくなってしまったので、誘惑に負けそうになったときに止めてもらうことくらいかな。

上司が親身になって、
配置換えを考えてくれた

男性40代

潰瘍性大腸炎

歴9年
体調が悪い時期と仕事の忙しさが重なってしまったときがあり、心労からうつ病を発症してしまった。しばらく休職をして、復帰時に上司に病気のことと、他の部署への異動を願い出た。話をした当初はあまり期待をしていなかったが、上司が親身になって聞いてくれ「だったら、こっちの仕事のほうがいいんじゃないか」と考えてくれたうえ、希望する部署の部長と話をして異動させてくれた。病気の話をしたときに「そうか、いろいろ考えるから」と配慮してくれたことがとてもうれしかった。

患者同士でカウンセリング

女性30代

クローン病

歴16年
最初に入院した病院がIBD専門の大学病院だったので、1回入院すると10人以上のクローン病の友達ができた。なので、孤独を感じたことはなく、クローン病が怖いという先入観もなかった。6人部屋の中で3人がクローン病患者ということもあった。同じ病気をもつ者同士で、毎日病気の悩みなどを打ち明けあっていた。病歴が浅い人や長い人、年齢層も幅広いのでいろいろな話が聞けて、今思うといいカウンセリングの場だったと思う。

主治医が将来を考慮して、
転院をすすめてくれた

女性20代

クローン病

歴12年
緊急入院をしたとき思わぬ廔孔(ろうこう)が見つかり、手術が必要であることが分かった。地元の病院では症例が少ないため、かなり大きく切ることになると告げられた。まだ結婚前だったし、ショックで毎日泣いていた。そのとき主治医の先生が大規模な専門病院への転院をすすめてくれ、紹介してくれた。転院先で検査をしたところ、傷は5~6センチにとどまることが分かり、術後に希望をもつことができた。このことが、自分自身の仕事の仕方などもリセットして考えるきっかけになった。

病気になって、
親と向き合えるようになった

女性30代

クローン病

歴4年
しつけに厳しい家庭環境で育てられていたので、これまで両親からほめられることが少なかった。正直、両親にあまり好かれていないんじゃないか、愛されていないんじゃないかと思い続けてきた。ところが、クローン病と判明したとき、遠い実家から駆け付けてくれた。病気のことも、いろいろと調べてくれたり、気持ちに寄り添ってくれたりと心配していることが分かって、「私、家族にちゃんと愛されていたんだ」と感じることができた。病気のおかげで親とちゃんと向き合えることができ、それが病気と前向きに付き合うきっかけになったように思う。

意外なところに同病者が

男性20代

潰瘍性大腸炎

歴3年
高校時代からおなかがゆるかったが、特に病院は行かずにやり過ごしていた。しかし、会社員になるとだんだんと症状が悪化し、やがて休むようになった。たまたま休んだ日に母から連絡があり、症状を伝えると「お父さんと同じ病気だね」と言われた。そういえば父は昔からトイレが近い人で、我が家の朝ごはんはいつも決まっておかゆだった。夕食も、子どもとは別に父専用のメニューが用意されていた。意外なところに同病者がいたが、父と同じ病気と分かったことはむしろプラスだった。父は仕事も休まず、きちんと会社勤めを続けていたので、症状が安定すれば普通の生活が送れることを身をもって教えてくれていた。

母の言葉に、涙がこぼれました

女性30代

潰瘍性大腸炎

歴8年
母に潰瘍性大腸炎と診断されたことを伝えると次の日には飛んで来てくれて、食事の世話などいろいろなサポートをしてくれました。母の手料理を食べるのは久しぶりだったのでホッとしました。いきなり治らない病気になってしまって申し訳ない気持ちで謝罪すると、母は「一緒にがんばろう」とポジティブに接してくれました。「そんなに落ち込むことはない。むしろ、病気を持っている人のほうが自分の体に気を配れるから、元気な人よりも長生きするのよ」と言ってくれて、2人して泣きました。この言葉ですごく励ましてもらったと感謝しています。

「病気に負けるか」と奮起!

男性30代

クローン病

歴6年
どんなことでも「マイナスに考えてしまうことが、より不幸を呼び込んでしまう」という考えに触れたとき、電撃が走るような衝撃を覚えた。改めて考えると、「自分は病気に負けそうになっていた」ことに気付いた。結局どんな病気であれ、自分自身の心が病気や環境に翻弄されることなく、「負けないぞ」という気持ちが大切であることを学んだ。

専門医からのアドバイス

北里大学医学部 消化器内科学 講師 横山薫 先生
家族や友達はあなたの体調が良いとき、悪いときを身近で見て知っている一番のサポーターです。体調が悪いと気分的に落ち込んだりすることもありますが、一人でため込まずに、周りの人に聞いてもらうのも一つの方法です。また、同じ病気の患者さんと話すことは、自分だけではないと勇気づけられ、日常生活での工夫など参考になる情報を交換することもできるでしょう。ただ、IBDの患者さんの病状は百人百様であり、その人が良かったからといって、自分にもあてはまるとは限らないのが実情です。その工夫や情報が現在の自分の病状にとってはどうなのかを主治医や栄養士に相談するようにしましょう。

※病歴は症状の認識ではなく、医師の診断を受けてからの年数です。
※掲載しているコメントは個人の意見であり、すべての方に当てはまるわけではありません。

関連記事

自分の好きなこと、達成感のある趣味をおすすめします

趣味

自分の好きなこと、達成感のある趣味をおすすめします

「こころの専門家」である臨床心理士の平野先生に、IBD患者さんがよりよい生活を過ごすためのアドバイスをお聞きしました。

患者さんとともに、寛解を目指して

その他

患者さんとともに、寛解を目指して

IBD専門医の横山先生に、IBD治療に取り組む思いや患者さんに伝えたいこと、IBD治療の今後の展望などをお聞きしました。